７月初旬、１学期期末考査が終わると、球技大会の季節がやってきます。吉祥の球技大会は、学年関係なくクラスごとに戦う「１度負けたら終わり」のトーナメント戦。中学生は、バスケットボール、ドッヂボール、卓球の３種目で勝敗を争います。
クラス内では５月から、どの種目に選手登録するか、種目決めが始まります。６月には体育の授業の中でも、競技技術をブラッシュアップしていきます。「公式練習」として、昼休みや放課後に校内の練習場所も何回かクラスに割り当てられます。
吉祥の球技大会は、みんなが本気で戦い、全力を尽くします。他種目のクラスのメンバーは、必死で仲間を応援します。勝ったらクラス全員で歓喜します。負けたら涙を流して悔しがります。上級生のクラスは、「負けたら後がない」試合を１試合、１試合、緊張に押しつぶされそうになりながら戦い、頂点を目指します。下級生のクラスは、上級生から１勝を勝ち取るために、必死に考え、プレーします。どのクラスもこれまで練習を重ね、「チーム」を作りあげてきたことを背負いながら、戦います。この戦いを経て、クラスの中の仲間意識も一段深いものへと昇華されていきます。
球技大会の運営を支えているのは、体育委員の生徒や、各部からの審判として協力してくれている生徒。みんなプライドを持って厳正に試合を運営します。放送委員会は球技大会の結果速報および実況を担当しています。学校全体を躍動させるこの行事は、吉祥の生徒自身の自治があってこそ毎年実施できています。

さまざまな個性が力を合わせて、学年全体の大きな一体感が築かれています

個性を尊重し合い、それぞれの個性が十分発揮できる。これが、私の学年の雰囲気です。吉祥生は一人ひとり個性が強く、それぞれに長所や短所、得意不得意があります。でも、私の学年は一人ひとり良い個性を尊重し合えるため、みんなが自分の個性に自信を持つことができます。自分に合った場で、積極的に中心となって、個性を十分に発揮できます。本当にそれぞれの個性が輝き、みんながそれぞれの場で活躍しています。そして、さまざまな個性が力を合わせて、学年全体の大きな一体感が築かれています。

球技大会を終えて

　今年度の球技大会も白熱した素晴らしいものとなりました。1年生は初めての球技大会。上級生相手に懸命に戦っている姿がたくさん見られ、また、1年生らしい初々しさも見られました。今年も例年のように下克上がありました。ドッチボールでは1年生が3年生を倒し、ベスト８まで登りつめました。しかし、3年生の意地を前に、惜しくもベスト４とはなりませんでした。来年以降の活躍が期待できます。卓球はなんと2年生が3年生の中でも強豪と呼ばれたクラスを破り優勝しました！！！3年生は卓球・ドッヂで下克上を許してしまいましたが、バスケでは圧倒的な力を示しベスト４全てを占めました。
今年は有志生徒・生徒会のおかげで昨年にはなかったレモンの塩漬けがあり、試合後リフレッシュできたことと思います。球技大会の進行も体育部や係クラブの声と、先生方のおかげでスムーズに進行し大きな怪我をすることもなく素晴らしい球技大会になりました。このように、1つの行事にはたくさんの人の力のおかげで進められていることを忘れずに来年以降も良い球技大会にしていきたいです。
(中学体育部副部長)


生徒の感想より

私のクラスは、大会が始まるずっと前から応援幕やうちわ、応援歌を作りました。かなり気合が入っていました。そして、大会当日はみんなそれぞれ自分の競技を全力で戦い、大声を出して全力を尽くして応援しました。
クラスメイトは教室ではなかなか見ることがないほど真剣でした。その表情を見るだけで感動しました。また、ある競技で学年の中で唯一勝ち残った私のクラスを学年全体が応援してくれました。学年の一体感に感動しました。そして、最後は負けてしまいました。でも、みんなが全力で頑張ったからこそ悔しさも達成感も大きく、皆で涙を流しました。