Miss Porter’s School Changemaker’s Fellowship ―週末オンライン留学

 

 

週末オンライン留学として、アメリカにある姉妹校Miss Porter’s School(MPS)のフェローシップ・プログラムに高校1年生の生徒が参加しました。All Englishのプログラムで、出願のエッセイから奨学金の額まで全て本人が交渉するというものです。11月から4ヶ月かけて「世界を変えるプロジェクト」に取り組みました。参加者は世界中にあるMPSの姉妹校から若干名ずつで、最終週は参加生徒によるプロジェクトの成果発表があり、在籍校の先生方や保護者も視聴しました。


【参加生徒の報告と感想】

このプログラムで私が選んだテーマは、外国人労働者の受け入れ問題です。日本には主にアジアから労働者としてやってくる人が多いですが、メディアなどで外国人労働者の劣悪な労働環境やひどい扱いが取り上げられることが増えているため、この問題に興味を持ちました。当初はアジアの貧困について調べようと思っていましたが、貧困問題を自分の身近に置き換えたとき、アジアの貧困が日本に労働者として出稼ぎに来ることに繋がっていると考えテーマを外国人労働者に決めました。

私はまず実情を知るために、「特定非営利活動法人 移住者と連帯するネットワーク」「特定非営利活動法人 BONDプロジェクト」の方に、Zoomでインタビューをさせていただきました。どちらも在日外国人の支援を行っている団体です。共通していたのは「社会の一般の人々に外国人労働者に対する正しい認識が広まっていないことが問題解決を遠ざけている」ということでした。社会全体の外国人労働者への関心がまだ薄く、解決の気運がないため政府が動かないとのことでした。インタビューを通して外国人労働者の劣悪な状況を知り、これを多くの人に伝えることがまず重要だと思い、調べた結果を映像にまとめて発表しました。

SNSから始まった草の根の運動が社会を動かす事例を多く耳にしますが、一人ひとりが社会問題に少しでも関心を持つだけで問題の解決に近づくのではないかと、このプログラムを通して思いました。どんな問題でも自分と関わりのないことだと第三者の目線から見るのではなく、当事者として問題意識を持ち一人ひとりが考えることが大切だと思いました。外部団体の方にお話を伺ったり、積極的に変化を起こそうと行動するのは初めてでしたが、とても刺激的で新鮮な取り組みとなりました。これまで以上に社会問題に関心を持つだけでなく、当事者として解決に向けて努力しなければならないと感じ、NGO団体のボランティアにも参加したいと考えています。

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