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インタビュー
吉祥生活で思い出深いことは、中学1年の時の現代社会の授業です。学問の面白さに気付かされる工夫された授業や、生徒に語り掛ける先生の鋭い眼差しが印象に残っています。
農林水産省勤務河西笙子さん
- 現在の様子を教えてください。
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河西笙子(旧姓 大舘)さん(以下、河西笙子)
経済産業省では国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)などの大規模な国際会議の開催に向けた各国・関係省庁との調整を担当しました。G20の現場で各国大臣の会談を拝見したときは、新聞やテレビ画面からは決して得ることができない生の交渉を体で感じ、国際会議の開催に携わる大きなやりがいを覚えるとともに、肌が震える感覚がありました。
昨年からは農林水産省にて輸出及び二国間の国際交渉分野の担当職員として勤務しています。農林水産物などの1年間の輸出額を、2025年に2兆円、2030年までに5兆円とする政府の目標に向けて、各国の輸出手続きや規制に関する情報収集を行っています。課題の難しさと責任の重さに押しつぶされそうになることもありますが、公務員だからこそ携われる大きな仕事に、やりがいと楽しさを覚え奮闘する日々です。
一昨年娘が産まれ、次世代の育成と経験の還元について考え始めました。私自身もまだ旅の途中ではありますが、無限の可能性と未知の出会いにドキドキ・ワクワクしつつ、吉祥のシンボルである撫子の如く美しく靭やかな「ワーママ」を目指して、農林水産省の職員として国際機関や大使館での勤務を目指して、次のライフステージへと進んでいきたいと思います。
- 吉祥での思い出深い経験について教えてください。
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河西笙子
吉祥生活で思い出深いことは、中学1年の時の現代社会の授業です。学問の面白さに気付かされる工夫された授業や、生徒に語り掛ける先生の鋭い眼差しが印象に残っています。先生が授業で紹介してくださった参考図書がきっかけとなり、社会問題や政治学に興味を持ちました。
吉祥では中学・高校ともに生徒会長として活動し、生物部に所属していました。勉強ができる生徒ではありませんでしたが、生徒会活動として他校生徒会との文化祭での共同討論会を企画したり、生物部でウミホタルの採集合宿や豚の胎児の解剖を行ったりしました。やりたい! と思ったことを自由に実現できる吉祥の教育環境、何故だろう? と感じたことに全力で応えてくださる情熱的な先生方に心から感謝しております。
- 今、吉祥での生活を振り返ってどのようなことを感じますか。
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河西笙子
先日、卒業生講演会への登壇依頼をいただき、久しぶりに吉祥に伺いました。自然とアートが溢れる吉祥の空気に触れ、自由な感性や豊かな価値観を育むことができ6年間の日々が鮮明に思い出されました。講演後に生徒から「世界を舞台に働きたいです。どうしたらいいですか?」と質問をいただいたことが感慨深く、未来への期待に瞳を輝かせる吉祥生たちの姿に勇気と活力をいただきました。在学中に授けていただいた「自主自律の心」と「本質を考える力」は、世代を超えて吉祥生に受け継がれる力だと感じています。
Profile
河西笙子(旧姓 大舘)さん
農林水産省勤務
経歴
- 2011年3月
- 吉祥女子高等学校卒業
- 2015年3月
- 学習院大学 法学部 政治学科 卒業
- 2017年3月
- 学習院大学大学院 政治学研究科 政治学専攻 国際関係・地域研究コース 修士課程 修了(政治学修士)
- 2017年4月
- 経済産業省入省
- 2021年12月
- 政策研究大学院大学(政策研究院)入所
- 2023年9月
- 農林水産省入省