12月16日(月)、20日(金)の2日間にわたり、教養講座を実施しました。この教養講座は、「学問を知る」「社会を知る」「職業を知る」のテーマのもと、様々なジャンルの専門家、研究者、企業人の方々などをお招きして実施する希望者対象の講座で、年に2回開催しています。
今回は5種類の講座を実施し、中学生・高校生合わせて延べ約180名の生徒が参加しました。大学の先生方による講座は、映画製作、環境システム工学、対照言語学、人体病理病態学など分野が多岐にわたっています。映画製作の講座では卒業生が製作した映画の上映があり、生徒からは大好評でした。また、病理診断を疑似体験できるグループ対抗のゲームで盛り上がったり、環境問題についての講義では活発に質問の手が挙がるなど、生徒は大いに刺激を受けたようです。外資系証券会社の社員の方による講座では、講義のすべてが英語で実施されました。東京外国語大学のキャンパスツアーでは、学生によるキャンパス案内、言語学の授業を共に受講し、アクティビティを通して生徒たちは学生生活の一端を味わうことができました。どの講座も、講師の先生方は、それぞれの専門分野について中・高校生にもわかりやすく、そして学問や職業の魅力を存分に伝えてくださいました。
実施した講座一覧と受講者の感想は以下の通りです。
[講座一覧]
■「見えないものを視る・聴く 〜作ることと観ることのあいだに」
講師:早稲田大学理工学術院 基幹理工学部表現工学科 土田 環 先生
■「”環境にやさしい”って何だろう?”エコ”って何だろう?」
講師:東京大学大学院 工学系研究科都市工学専攻 中谷 隼 先生
■「日本語再発見〜対照言語学の楽しみ〜 & 東京外国語大学キャンパスツアー」
講師:東京外国語大学大学院 国際日本学研究院 幸松 英恵 先生
■「MEdit医学授業 病理医の仕事とは?−病気の診断のリアル・バナナの病理診断」
講師:順天堂大学医学部 人体病理病態学講座
MEdit Lab 順天堂大学STEAM教育研究会
小倉 加奈子 先生・發知 詩織 先生
■「〜株の力〜 英語版」
講師:三菱UFJモルガン・スタンレー証券/モルガン・スタンレーMUFG証券/教育と探求社
[受講者の感想]
「見えないものを視る・聴く 〜作ることと観ることのあいだに」を受講して
普段から映画はよく見る方で、将来も映画関係の仕事がしたいと思っていたので今回参加させて頂きました。早稲田大学の基幹理工学部と聞いて、理工学部なのに映画?と思っていたのですが、今回この講座で映画は映画学科だったり美術系でなくても学べる場所があるんだということを知ることができました。また、音や場所だったりセリフではないところで表現が変わるというような話が興味深く、後日映画を見に行った時少し意識して見てみると普段とはまた違う側面から映画を見ることができて面白かったです。
「”環境にやさしい”って何だろう?”エコ”って何だろう?」を受講して
エコバッグなどがどのくらい使えばエコになるのか、などの目安を数値化して教えていただき、自分の行動が本当にエコであるのか考えさせられました。数値化して解決策を模索し、その解決策が他の環境問題に対してどのような影響を及ぼすのか考えるという、考え方への理解を深めることができました。
「MEdit医学授業 病理医の仕事とは?−病気の診断のリアル・バナナの病理診断」を受講して
もともと私は外科医に憧れていて、確固たる目標とまではなっていませんが、将来外科医になりたいと思っていました。一方で病理医については名前すら知らず、当然どういった役割を担っているのかも知りませんでした。この講座で、病理医が普段どのような仕事をしているのか知ることができ、本当に良かったと思っています。自分の知らない新しい世界を見たような心地でした。また、実際に医療機関で働いている方の生活(勤務時間)なども聞けて、医療従事者の姿がより具体的になりました。