第84回吉祥祭が開幕しました

2022年10月1日(土)9:00、第84回吉祥祭が開幕しました。今年度は、在校生・在校生保護者に加え、小学6年生(受験生)・保護者についても校内見学の予約枠を設けてお迎えすることになります。生徒たちも3年ぶりに外部の皆さまに発表を披露できるということで、昨年、一昨年よりも大きな躍動感に包まれているようです。クラスや委員会・部、有志団体など各参加団体は、文化祭実行委員会が掲げた今年度の吉祥祭テーマ「発信」に基づいて、4月から企画、準備を進めてきました。いよいよその集大成を発揮する2日間が始まります。吉祥祭の校内発表は明日、10月2日(日)まで開催されます。

このほかに、校内にご来場いただけない皆さまに向けて「吉祥祭WEBサイト」を文化祭実行委員会が制作し、お申込みの方に公開しております。ここでは、文化祭実行委員会が今年度掲げている吉祥祭テーマ「発信」についての、生徒による説明文を転載させていただきます。

【第84回吉祥祭テーマ「発信」について】 

今年度文化祭実行委員会では第84回吉祥祭のテーマとして「発信」を掲げます。

私たちの身の回りを始め世界中のあらゆる状況下で情報が発信されています。人々が情報を発信することの意味やそれに伴って生じる事象について理解することが今、求められています。今の時代を生き抜くためには、情報を正しく扱う力や、物事を多角的に捉える力などを再認識することが必要です。

そこで私たちは第84回吉祥祭のテーマとして「発信」を掲げます。このテーマのもと文化的統一感のある吉祥祭を作り上げることができるように文化祭実行委員会は3つの視点を示します。

1つ目は「メディアによる発信」です。新聞やテレビ、ラジオ、インターネットなど、多くの媒体で情報は発信されています。情報は発信する媒体によって様々な特性を有しています。例えばテレビという同じ媒体でも発信する局によって情報の伝え方や主張の傾向が異なります。さらに、メディアは社会に影響力を持っているので、権力を監視する役割を担うことも、逆に政治的圧力などによって報道が妨げられることもあります。メディアの情報発信について考察すると同時に、これからのメディアのあり方や役割について、近年の変化も踏まえて考えてみてください。

2つ目はスマートフォンやインターネット技術の存在を前提とした「個人の発信」です。今や世界中の多くの人々がカメラのついたスマートフォンを所有し、インターネットを利用できる環境にあるため、現場にいる人がリアルタイムにそこで起こっている事柄を発信することは非常に容易なこととなっています。1人が発信する情報は弱いものかもしれませんが、多くの人々が発信した情報が集まれば、それは時にメディアから発信される情報よりも影響力を持つこともあります。マスメディアというフィルターを通した情報を一方的に受信する時代から、個人が事実を発信しそれを判断する時代へと変化していると言えるでしょう。私たちは世界と繋がっているという意識を持つことで、紛争や様々な差別、経済格差、地球温暖化など、地球規模で起こっている社会問題について現状を知り、疑問を投げかけ、提言することもできます。世界で起きていることに対して常にアンテナを張り、グローバルな視野を持つことが大切です。私たちが持つ発信力を最大限に活かすことで何ができるのか、この吉祥祭を通して考えて欲しいと思います。

3つ目はメディアと個人の「発信の相互関係」です。近年、メディアが発信する情報と個人が発信する情報は、それぞれが影響力を持ち、私たちがそれらを選択できる時代が到来しています。インターネットを通して発信される情報は大きな影響力を持ちます。例として、動画配信サービスが台頭しテレビと並立する関係を築き上げています。この2つの媒体は、情報の内容によって得手不得手があり、人々が情報を取捨選択する時の判断は状況や時代と共に流動的に変化しています。地方自治体もテレビやホームページだけでなく、最近ではSNSにアカウントを設けその地域の魅力をアピールし、地方の活性化を目指しています。このように情報発信の選択肢はさらに増えていき、必要な情報は様々な媒体からそれぞれの判断で選び取ることになります。それを踏まえて、発信された情報そして自らが発信する情報とどのように向き合っていくのかについて考えて欲しいと思います。

文化祭実行委員会は第84回吉祥祭のテーマとして「発信」を掲げます。吉祥祭は生徒自身が「発信」する場でもあります。生徒全員が「発信」というテーマのもと発表を作りあげていくことは非常に有意義であると考えられます。そして、吉祥生一人ひとりが「発信」との向き合い方を考察するきっかけとなることを期待しています。

 

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