10月8日、高尾にある八王子キャンパスにて、高校3年生運動会を実施しました。運動会は高校体育部三役が運営する生徒主体の行事です。今年度も三役を中心に、1学期から準備を進めました。規模を縮小して実施し、午前中で終了するよう種目を3つにしぼりました。
1種目は「大玉送り」。例年は6学年全員で行いますが、1学年だけでやってみると人数が少ない分一人ひとりのパワーとチームワークがものをいう、激しく熱い闘いが繰り広げられました。6年目にして初めて大玉送りの面白さに気づいた人も多かったようです。
2種目は「高3全員リレー」。この競技は企画の段階で感染症対策の問題点をクリアすることが難しく、かなりの時間をかけて検討しました。競技が始まると、抜きつ抜かれつ最後まで目が離せない大接戦となりました。クラス全員が走り切るのを懸命に見守り、心の中で大声援を送ることでさらにクラスの絆が深まったようです。
3種目は吉祥の伝統でもある「高3ダンス」。高校2年生の2月から活動を始めたダンス委員たちが、4月までに構成や振付を決定しました。新型コロナウィルスの感染拡大状況がどのようになるのか予測がつかないため、運動会ができなかった場合も想定しつつ創作しなくてはならなかったのが一番苦労した点でした。また、グリーンコートで活動できる人数が制限されていたため、学年全体での練習を一度も行うことができませんでした。そんな状態で八王子キャンパスのグラウンドで一発勝負のダンス発表という厳しい状況で当日を迎えました。ダンス委員は早朝からグラウンドに向かい、位置移動のポイントとなる釘打ちを行って目印をつけるなど入念な準備を行いました。成功させたいというダンス委員の強い思いが、学年全体の意識を高めたようでした。青空の下でカラフルな布が晴れやかに舞う見事なダンスを披露することができました。
この学年だからこそ創り上げることができる運動会にしようと、たくさんの生徒たちが立ち上がり、小さな輪がどんどん大きくなっていろいろな企画が進行していきました。その中でも、先生方への感謝の気持ちを伝えるサプライズ企画はこっそり準備をしていたようで、閉会式後に先生方にメッセージと花束を贈り、最後は人文字で自分たちの気持ちを表現しました。先生方が涙を流して喜んでくださった姿を見て、生徒たちも大きな達成感を感じたようでした。
3時間というあっという間の運動会でしたが、生徒たちの思いが凝縮された熱い行事となり、高校3学年というチームがより強固なものとなりました。このチームワークとエネルギーで、最後の大きな山でもある大学受験に向けてみんなで励まし合いながら力強く乗り越えてくれることでしょう。
企画してくれた皆さん、全力で楽しんでくれた皆さん、温かく見守ってくださった保護者の皆様、ありがとうございました!