7月18日、19日、教養講座を開講しました


7月12日、17日に引き続き、7月18日、19日も教養講座を開講しました。


【7月18日】

◆『いのち』の倫理について考える(全学年対象)

早稲田大学人間科学部の横瀬利枝子先生は、ハンセン病問題を通して病といのちの疎外についてお話をしてくださいました。とても重いテーマでしたが、生徒は真剣に聞き入っており、「知ることが大切」という先生のメッセージをしっかり受けとめていました。

 


◆X線で見る高エネルギー宇宙(全学年対象)

東京理科大学理学部第一部物理学科から松下恭子教授をお迎えして、X線観測から見えてくるブラックホールや宇宙を満たす高温ガスのしくみについてご説明いただきました。高度な内容ではありましたが、質問する生徒もおり関心の高さがうかがえました。


【7月19日】

◆一生ものの語彙力を身につけよう(全学年対象)

講師の神永曉先生はエッセイストで、辞書編集に40年近く携わってこられました。その見地から、言葉の正しい用法についてお話をいただきました。「僭越ながら」や「忌憚なく」など、社会人になると使う機会の増える言葉もいくつか紹介してくださいました。


◆iPS細胞からすい臓をつくる(全学年対象)

東京工業大学生命理工学院の白木伸明先生から、糖尿病をモデルとしてES/iPS細胞から膵臓への分化およびそれらを利用した再生医療の現状について講義していただきました。人の役に立つ研究を実感できたようです。


◆外務省・外交官の仕事を知る(全学年対象)

外務省「高校講座」の一環として、同省欧州局政策課の中島健首席事務官から、外交の意義や外務省の機能、これまでの国内・海外での業務経験や外交実務の現場の様子等をお話しいただきました。国際情勢や外交問題について考える機会になりました。

 


◆「文学散歩」お茶の水・神田神保町を歩く(外部研修・全学年対象)

文学散歩には30名の生徒が参加しました。御茶ノ水駅にほど近い湯島聖堂からスタートして、ニコライ堂、錦華公園など夏目漱石ゆかりの地をめぐり、神保町古書店街を探索しました。最後に明治大学博物館で刑事、商品、考古学に関する展示を見学しました。本好きな生徒たちの知的好奇心を満たす街歩きとなりました。

 


【生徒の感想より】

中学1年の時に文学散歩に参加し、とても楽しかったので、今回は全部で6講座に参加しました。

「『いのち』の倫理を考える」講座では、ハンセン病についての話がありました。難しい用語も丁寧に説明していただき、内容もよくわかりました。世の中で起きている様々な問題には、「名目上の側面」と「当事者の思いや本当のこと」の間に大きな齟齬もあり得るということを知りました。今回は優生保護法に絡むハンセン病の方々の思いや本当のことを知り、衝撃を受けると共に涙が出ました。同時に、自分も気づかないうちに、名目上の側面を信じて、過ちを犯してしまうのではないかという怖さも感じました。

初日の「大学生シンポジウム」もとても楽しかったです。私はまだ中学2年なので大学生活についてはイメージできませんが、楽しそうだなと思いました。卒業生の方々が「中高6年間の中で自分の熱中するものを見つけるように」と話してくださったので、私も何か熱中するものを見つけていきたいと思います。

(中学2年 R.S.)

 

 

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