6月21日、高校3年生対象の講演会がありました。今回は慶應義塾大学総合政策学部准教授の中室牧子先生をお招きし、先生の歩んでこられた道を簡単に振り返りながら、日本銀行での勤務のご様子、米国大学院での研究のご様子、先生のご研究等をお話しいただきました。
先生のご専門の経済学は、特定の個人の経験だけでなく大量に観察された個人のデータから導き出された規則性(「科学的根拠」(エビデンス)」)を重視する学問であり、ご講演の中では、教育に費やされたお金の効果を検証する「効果測定」にも言及され、個人のレベルだけではなく、「ゆとり教育」や「子ども手当」のように、いつの間にか消えていった政府の教育政策にも、もっとエビデンスによる検証は必要であると述べられました。
生徒はみな熱心にご講演に聞き入り、先生の知識の幅の広さ、視点の的確さに驚くとともに、質疑応答では、大変にレベルの高い質問も出され、先生からお褒めの言葉を頂く一幕もありました。